Archive for the 'Learn Japanese' Category
January 14, 2010
Advanced Japanese Lesson:睦月(Mutsuki)
明治時代まで日本で使われていたカレンダーでは、一月は「睦月(むつき)」と呼ばれていました。言うまでもなく、一月は「正月」であり、年が改まった最初の一ヶ月です。
そんな一月をなぜ「睦月」と呼ぶようになったのでしょうか。
「睦」という漢字は「陸(りく)」という文字の元になった漢字で、漢字の右側は、は「土がもりもりと集まった様子」を表現するために考え出された記号です。ここから「睦」の文字には「多くの人が仲良く集まること」という意味が生じました。「仲直り」や「和解」という意味の「和睦(わぼく)」にも「睦」の漢字が含まれますね。
さて、「睦月(むつき)」の語源は、鎌倉・室町時代の文献に見られます。そこには、「正月には身分の上下や年齢など無関係に、親類や知人がお互いの家を行き来して、仲良く新年を祝う月である」と書かれているとか。呼び方も「むつびつき」から「むつき」へ次第に簡素化されたようです。
この他にも、「稲の実を初めて水に浸す月」という意味の「実月(むつき)」が変化したとする説もあります。さらに、「一年の元になる始まりの月」という意味の「もとつき」が「むつき」に転じたという説も見受けられます。
一月だけと言わず、周囲の人々とはいつも仲良く、穏やかに接したいものですね。
======
In the calendar which was used in Japan until the Meiji era, 一月 (いちがつ, "first month" or "January") was called 睦月 (むつき). Needless to say, 一月 is the same as 正月, and means "the first... Show more
January 7, 2010
Advanced Japanese Lesson:賀正(gashō)
皆さん、明けましておめでとうございます。
これは、新年の一般的な挨拶です。そして、日本では新年のお祝いを葉書きに記して送り合います。これを「年賀状」と呼ぶことは、皆さん、ご存知ですね。
さて、今日はこの年賀状に書かれる決まり文句を紹介しましょう。
冒頭の「明けましておめでとうございます」は最もよく使われる文章です。この他にも「賀正」や「謹賀新年」ということばもしばしば年賀状に書かれます。この二語に共通している漢字は「賀」。この文字を分解すると、上には「加」が下には「貝」が見つかります。
「加」はさらに分解すると「力+口」ですね。これは「口に手を添えて勢いをつける」という状態を記号化した文字です。ここから、「上に何かを乗せる」という意味に変化しました。下に見られる「貝」ですが、これは古代、美しい貝がらを拾ってきては装飾や賞品、貨幣の代わりに使っていたことを表わしています。
これらの意味を組み合わせて、「賀」という文字には「贈り物をうず高く積み上げる」という意味が生まれました。さらに、「物を贈ってお祝いすること」という意味に発展したのです。
「賀正」の「正」は「正月」を意味するため、「正月をお祝いします」という意味。
「謹賀新年」は「失礼のないよう丁寧に新年のお祝いを申し上げます」という意味になります。
「年賀状」にも「賀」が含まれていますね。「新しい年をお祝いする書面」という意味です。
====
Everyone, Happy New Year!
This is the standard New Year greeting in Japan. We also send and receive postcards... Show more
January 4, 2010
Advanced Japanese Lesson:柊(Hiiragi)
「木」に「冬」を組み合わせた漢字を知っていますか?
「柊(ひいらぎ)」です。この漢字は日本で作られた文字で、昔の暦の初冬にあたる10月頃に白い花を咲かせることから「木+冬」の組み合わせとなりました。
柊はトゲのある葉が特徴的なモクセイ科の常緑低木で、本州から四国、九州に及ぶ比較的温暖な山地に自生する植物です。クリスマスリースに用いられることで有名な柊ですが、これは厳密に区分すると日本の柊とは異なるそうです。しかし、トゲトゲした緑色の葉は同じ種類の植物に見えますね。
この尖った葉に触ると指が痛むことから、「ひいらぎ」という名前がついたとのこと。「疼らく(ひいらく=ひりひり痛む)」という古代の動詞が語源だという説があります。
また、日本では節分の日に鰯の頭を柊に刺して戸口に立てて置く風習があります。これは、柊の鋭いトゲと鰯の生臭さを嫌って、鬼が退散するという言い伝えに則っているのです。
ちなみに、「木」に「春」を組み合わせると「椿」。これは「つばき」と読みます。
さらに「木」の右側に「夏」を書くと「榎」。こちらは「えのき」と読みます。
では、「木」と「秋」の組み合わせでは? 「楸」(ひさぎ)ですが、常用漢字ではないため、初めて見た人がほとんどでしょう。
今回は春夏秋冬の四つの季節を右側に記す漢字を紹介しました。
=======
Do you know the kanji that combines the characters for "tree" (木)and "winter" (冬)?
It's 柊(ひいらぎ), meaning "holly olive". This kanji was created in... Show more
December 24, 2009
Advanced Japanese Lesson: 大掃除(Ōsōji)
十二月の末、日本では一年の汚れをきれいにするために「大掃除」を行ないます。この「掃除」という単語に着目してみましょう。
「掃除」の「掃」には「はく」という訓読みがあり、漢字の左側(てへん)は、「手」を表わしています。一方、右側の「帚」は「持ち手のついたほうき」を記号化したもの。そして、「除」の訓読みは「のぞく」。つまり、手でほうきを使ってゴミを取り除くのが「掃除」であるというわけです。
では、「てへん」を「女」に変えると? 「婦」という漢字になります。これは「婦人」(女性)や「夫婦」(夫と妻)等の熟語を構成し、「ほうきを持って掃除をする女性」を意味しています。
さらに「帰」という漢字にも右側に「帚」が書かれます。「家に帰る」などと使う「帰」という漢字は、一見すると「ほうき」とは何の関係もなさそうなのに、なぜ「帚」を右側に書くのでしょうか。昔、「帰」という漢字は「歸」という難しい文字を使っていました。それが簡略化されて現在は「帰」の形しか使っていません。「女性が結婚して、ほうきを持ち家事をするのは、古来からの役割分担に落ち着いた姿である」ということから、「帰」の文字は「元の所へ戻ってくる」という意味を表わすようになったのです。現在では、ほうきを持って掃除をするのに性別は問われませんが、漢字の中には「ほうきを持って掃除をするのは女性の仕事」という考え方や風習が残っているのですね。
===
At the end of December in Japan, we do 'spring cleaning' in order to clear up the dirt of the past year. Let's focus on the word 掃除... Show more
December 18, 2009
2010 Lesson Schedule for JapanesePod101.com!
Hello everyone!
We here at JapanesePod101.com hope you are enjoying the holiday season!
We'd like to let you all know about the great lessons we have coming up for you in 2010. Here is our 2010 lesson schedule:
JapanesePod101.com
2010 Lesson Schedule
Mondays: Newbie Season 5 /Beginner Season 5 (rotation)
Tuesdays: Lower Intermediate Season 5 /Upper Intermediate Season 4 (rotation)
Wednesdays: Particles /New JLPT N4 Prep Course (rotation)
Thursdays: Old lessons from the archive
Fridays: Video Lessons
Saturdays: No Lessons
Sundays: News / JCC / Japanese Children's Song / Audio Blog Season 3 (rotation)
After a break in the second half of 2009, both the Newbie and Beginner series will be coming back for a fifth season!... Show more
December 18, 2009
Learn Japanese Kanji – Everyday Kanji (Japanese Vending Machines)
Hi everyone!
Welcome to Everyday Kanji! In this series, we're going to present pictures of kanji seen in various places in Japan taken by the team members at JapanesePod101.com. That's right - kanji seen and used everyday!
The theme for this week is kanji found on vending machines. Let's take a look!
①
売切 (urikire) = SOLD OUT
The word means that something is sold out. Usually, this word is written with a mixture of kanji and hiragana, as in: 売り切れ (urikire). However, it is possible to leave out one or even both of the hiragana. It will still be read the same way. In this case, only the two kanji are used in order to take up as little space as possible.
売切 (usually written as 売り切れ) = SOLD OUT
●売 (u(ri)) = to sell
●切... Show more
December 17, 2009
Advanced Japanese Lesson: 回文 (kaibun)
「トマト」と「新聞紙」の共通点は何でしょう。
それは、左から発音しても右から発音しても、同じ読み方になるという点です。声に出して読んでみましょう。「とまと」「しんぶんし」。
このように、横書きの場合、左から読んでも右から読んでも、また縦書きの場合は、上から読んでも下から読んでも同じ読み方になることばや文章のことを「回文(かいぶん)」と言います。ただし、日本語として意味のある単語や文章であることが条件です。ことば遊びの一種ですね。英語では「Palindrome」といいます。今回はいろいろな回文を紹介しましょう。
・竹やぶ焼けた(たけやぶやけた)
・ダンスが済んだ(だんすがすんだ)
・私、負けましたわ(わたしまけましたわ)
まだまだたくさんあります。
さて、室町時代(今から約670年前)から、年明けに見る初夢を縁起の良い夢にするための方法として、次のような「おまじない」がありました。それは、七福神の乗った宝船の絵に
「長き夜の 遠の 眠りの 皆 目覚め 波乗り船の 音の 良きかな」
(ながきよの とをの ねぶりの みな めざめ なみのりぶねの おとの よきかな)
【長い夜、深い眠りからみんな目覚めてしまうほど、七福神の乗った宝船は良い音を立てて漕ぎ進んでいく、という意味】」
という和歌を書いた紙を枕の下に入れて眠る、というものです。実は、これも回文です。
こんなに長い文章を考えつくなんて「ことばの達人」ですね。
====
What does tomato "tomato" and shinbunshi "newspaper" have in common?
Both of these... Show more
December 9, 2009
Learn Japanese Kanji – Everyday Kanji (Filling Out Forms at the Bank)
Hi everyone!
Welcome to Everyday Kanji! In this series, we're going to present pictures of kanji seen in various places in Japan taken by the team members at JapanesePod101.com. That's right - kanji seen and used everyday!
The theme for this week is kanji found on forms at the bank. Let's take a look!
①
お引き出し (o-hikidashi) = withdrawal
This is the form to fill out when you want to make a withdrawal at the bank. The verb 引き出します (hikidashimasu) means to take out, so the word for withdrawal is simply the masu stem of this verb (the verb without masu) with the honorific prefix お added at the beginning.
お引き出し (o-hikidashi) = withdrawal
●引 (hi(ki)) = to pull
●出 (da(shi)) = to take out
Extra:
金額 (kingaku) = amount of... Show more
December 2, 2009
Learn Japanese Kanji – Everyday Kanji (Special Occassion Money Envelopes)
Hi everyone!
Welcome to Everyday Kanji! In this series, we're going to present pictures of kanji seen in various places in Japan taken by the team members at JapanesePod101.com. That's right - kanji seen and used everyday!
The theme for this week is kanji found on envelopes used to put money into for special occassions. Let's take a look!
①
お年玉 (o-toshidama) = New Year’s gift of money
The word お年玉 refers to a gift of money given to children and young adults on New Year’s. Typically, this money is put in a small envelope called an お年玉袋 (“o-toshidama bukuro”, o-toshidama + bag). The お年玉袋 in the picture has a tiger (虎, tora) because 2010 is the Year of the Tiger.
お年玉 (o-toshidama)
● 年 (toshi) = year
● 玉 (tama) = ball
... Show more
November 26, 2009
Advanced Japanese Lesson: ぺこぺこ(pekopeko)
「もう、ぺこぺこだよー」
この台詞は、ある特定の状況を示しているのですが、どんな場面か分かりますか?
「ぺこぺこ」ということばは「擬態語」と呼ばれ、物の様子を表わします。さてこの場合は、空腹であることを示しています。お腹が空いているため普段よりお腹がへこみ、その様子を「ぺこぺこ」と表現するのですね。「ぺこ」は必ず二回繰り返して用いられ、一回だけ「もう、ぺこだよー」とは言いません。
では、次の文章はどんな様子を表わしていると思いますか?
「あいつはぺこぺこしている」
これは盛んに頭を下げて、お辞儀をしている様子を示しています。さらに、礼を繰り返す仕草から、相手の顔色をうかがってその人に気に入られようとこびへつらう様子を表現するときにも使われるようになりました。直立しているときよりも、頭を下げた方が地面からの高さが低くなり、へこんだ状態になります。また、こちらも「ぺこ」単独ではなく、「ぺこぺこ」と繰り返して使います。
「擬態語」は日本語を修得する際に避けて通れない語群で、「ぺこぺこ」のように二回繰り返した形のものが多いです。例えば、「じろじろ」は対象を上から下までよく見ることを表わし、「きらきら」は何かが光り輝く様子であることを表現しています。
発音したときの語感を楽しみながら、覚えて使ってみると日本語での表現がぐっと豊かになりますよ。
======
"Mō pekopeko da yo" or "I'm so pekopeko."
This phrase is uttered in a specific situation, can you guess what?
Pekopeko is a type of mimetic... Show more
