Archive for the 'Learn Japanese' Category
April 29, 2010
Advanced Japanese Lesson: 化ける (to transform oneself)
「花」という漢字は漢字学習の初期段階で習いましたね。この文字を分解してみると、「廾」(くさかんむり)と「化」に分けられます。昔の人は、花を見たときに、「これは緑の草が変化して、赤や白になったのだ」と考えたのでしょう。だから、「草(廾)が化ける」と記号化したのです。
「貨」という文字にも「化」が見られますよ。この文字は金銭を意味し、「貝がら」が通貨として用いられていたことを表わしています。金銭は様々な物と交換できるもの。つまり、金銭は時として他の物に「変化」するのです。
さて、「訛」という漢字を見たことがありますか? これは「なまり」と読みます。方言のことですね。直接的には「本来の姿を変えたことば」を意味していますが、地方によって表現の仕方が変化している言い回しのことを「なまり」というのです。
では、「革」が「化ける」とどうなりますか? 「靴」(くつ)になります。
さらに「木」が「花」のように「化ける」ときには? 「椛」(もみじ)という漢字になります。秋になるとカエデの葉は花のように赤や黄色に色づきます。日本人は、この様子を表わして「椛」という文字を作りました。
「化」の文字は、左側が倒れた人を、右側が座った人を表わしているのだそうです。また、一説には左側は正常に立っている人、右側は変わったポーズをしている人を表わしているとか。いずれにせよ、通常とは姿を変えている様子を示しています。このため、「化」の文字が書かれる漢字は、何らかの変化を意味することとなるのです。
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You learn the kanji 花 (hana) or “flower” at the beginning of your kanji study. If... Show more
April 22, 2010
Advanced Japanese Lesson: 同じ漢字を3つ(Three same kanji)
たくさんの木がびっしりと茂っている様子を表わす漢字が「森」。いかにも「木」が生い茂っているように感じられますね。
「晶(しょう)」は「水晶」という熟語に用いられ、人名漢字としては「あきら」や「まさ」と読みます。見るからに明るい印象を受ける漢字ですが、星が三つ光る様子を表わしてできた文字です。澄み切って輝いているものを表わすときに用いられます。
では「轟」はどうでしょう。「車」が三台も走っていますよ。こんなに車の通りが激しいと、大きな音がするでしょうね。この漢字は「とどろく」と読み、地響きのするような大きな音を表わしています。熟語では「轟音(ごうおん)」があり、とどろきわたる大きな音を意味しています。
牛が三頭いる「犇」は? これは「ひしめく」と読み、大勢の人が一ヶ所に集まって、互いに押し合うようにすることを指します。また「はしる」という意味もあり、牛が驚いて一斉に走り出す様子を示しています。
石を三つ集めると「磊」。石がごろごろと転がっている様子を表わしています。そこから転じて、小さいことにこだわらない人や快活で度量が広い人柄のことを「磊落(らいらく)」と表現するようになりました。
同じ漢字を三つ組み合わせて作られた文字は、いずれも元になった漢字を強調する意味を持つことが分かりますね。
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The kanji that expresses the appearance of thickly growing trees is 森. Indeed the feel of thickly growing 木 (ki) or “trees” can be felt.
晶 (shou) or “sparkle, clear” is... Show more
April 15, 2010
Advanced Japanese Lesson: 海のつく動物 (Animals that contain the “sea” character)
「海豚」という漢字、読めますか?
「海」という文字が見られるので海洋生物であることが想像できるでしょう。しかし、海に暮らす生き物で「豚」のような外見をしているものは思いつきませんね。これは「イルカ」と読みます。同じ哺乳類に属し、さらに「偶蹄目」(ぐうていもく)という生物学上の分類でも同一グループに入ることから、この漢字が選ばれたようです。
では、「海象」は? 肌の質感がゾウに似た海の生き物…セイウチです。確かに両者とも、灰色でごつごつ、ざらざらした皮膚をしていますからね。
さらに、「海猟」は? この他にも「猟虎」と書いて同じ読み方をする生き物ですよ。「ラッコ」と読みます。ラッコはイタチの仲間で、外見も似ていますね。しかも、毛皮が珍重されて狩猟対象だった(「海」と「狩猟」の「猟」の文字を組み合わせて「ラッコ」と読ませていますよ)ことも共通点です。
最後に、「海栗」は? 寿司のネタとしても人気の高いおいしい生き物であることがヒントです。これは「ウニ」と読みます。栗のような黄色い色合いといい、甘みといい、まさにウニは「海の栗」といえるでしょう。
これら日本だけの特殊な読み方を見ていくと、苦労して漢字を当てはめていった様子が思い浮かびますね。
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Can you read the kanji 海豚?
Since the character 海 or “sea” can been seen, you can guess that it has something to do with marine life. However, it is hard to imagine something that lives in the sea... Show more
April 13, 2010
Japanese Language Proficiency Test 2010 coming up in July!
Attention Japanese learners!
Details for the first round of the 2010 Japanese Language Proficiency Test have been announced. Aiming to take the test and see how your Japanese skills stack up? Find out more information here!
★ Frequently Asked Questions about the JLPT
What's the JLPT?
The JLPT (Japanese Language Proficiency Test) tests reading comprehension, grammar, and listening skills in Japanese. The test is geared towards those who are non-native speakers of Japanese. Until this year, there were four levels, 4 being the easiest level and 1 being the hardest. Starting this year, however, the number of levels has been increased to five (N1, N2, N3, N4, N5), with N5 being the easiest level and N1 being the hardest.
N1: nearly... Show more
April 8, 2010
Advanced Japanese Lesson: ちゃうちゃう (Chau chau)
関西で、二人が犬を指差してこんな会話を交わしていました。
A「あれ、ちゃうちゃうちゃう?」
B「えー、ちゃうちゃうちゃうんちゃう?」
A「なーんや、ちゃうちゃうちゃうんかったんかー」
さて、このAさんとBさんがそれぞれ何を伝えているのか、理解することができますか?
Aさんの初めのことばにある「ちゃうちゃう」は、中国原産のチャウチャウという犬のことです。茶色やクリーム色の毛がモコモコとしている可愛い犬ですが、皆さんは見たことがあるでしょうか。三回目の「ちゃう」は関西の方言で「違う」という意味。つまり、「あれ、チャウチャウという犬と違いますか?」、「チャウチャウという犬ではありませんか?」と伝えているのですね。
続いてBさんの初めの「ちゃうちゃう」もチャウチャウ犬のこと。次の「ちゃうんちゃう?」は「違うのと違う」、すなわち「チャウチャウ犬ではないのではないでしょうか」、「チャウチャウ犬ではありませんよ」と解釈します。
さらにAさんは「なーんだ、チャウチャウ犬とは違うんかったんかー」、「チャウチャウ犬ではなかったのか」と言っているわけですね。
一般に、関西の人々は早口ですから他の地域出身の人は、このような会話を耳にすると即座に意味が分からず、戸惑います。
それにしてもBさんの台詞は、実際に口に出して発音するとことばの響きが面白いですよ。
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Two people in Kansai were pointing at a dog and talking like this.
A: Are chauchau chau? “Isn’t that a chowchow?”
B: Ee, chauchau chaun... Show more
April 1, 2010
Advanced Japanese Lesson: 助六 (Sukeroku)
日本食の代表といえば「寿司」。小さく握った酢飯の上に魚介類などを乗せて食べるものですが、店や食材によっては高価な食べ物です。しかし、手ごろな値段で食べたい人や生の魚介類が苦手な人でも楽しめる寿司もあります。それは「助六(すけろく)」。稲荷寿司と太巻き寿司がセットになって、駅やコンビニエンスストアなどで売られています。
稲荷寿司は、油揚げ(豆腐を薄く切り、油で揚げたもの。長方形の一辺を切ると、袋状になっている)を醤油と砂糖で煮付け、その中にご飯を詰めた寿司です。太巻き寿司は、酢飯を海苔で巻いてある寿司のことです。中央にキュウリや玉子焼き、シイタケなどの具が入っています。
さて、この寿司のセットがなぜ「助六」という昔の男性の名前で呼ばれているのでしょうか。
その理由は、歌舞伎の『助六所縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』という演目に由来しています。この話は、江戸時代の人々に人気の高い物語で、主人公の名前が助六さんだったのです。彼の恋人の名前は「揚巻(あげまき)」さん。つまり、彼女の名前には「揚(あげ)」=油揚げを使った稲荷寿司、「巻(まき)」=太巻き寿司というように、寿司を連想させることばが含まれているのです。そして、この寿司の組み合わせを直接的に「揚巻」と呼ぶのではなく、あえて恋人である「助六」と呼んでいるところに、江戸っ子のしゃれっ気が感じられますね。
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A representational food of Japan would be sushi. This is seafood placed on top of a small piece of molded vinegared rice, which can be an... Show more
March 25, 2010
Advanced Japanese Lesson: 看護と介護 (kango to kaigo)
「看護」と「介護」。発音が似ていますが、どのように違うのでしょうか。
まず、「看護」を考えてみましょう。「看」の文字は、「目」の上に「手」が添えられています。これは、手をかざしてじっと見ることを意味しているのです。つまり、ただ漠然と目に映るものを見ているのではなく、「見る対象を注意深く見る、見守る」という見方を表わしています。
次に「介」はどうでしょうか。「人」という字の下に「八」を書いています。この「八」は両脇に分かれることを意味し、両側に分かれて左右から中のものを守ったり取り持ったりする様子を表わしています。普段は使われませんが、「介」の文字には「はさむ」「たすける」という訓読み(日本独自の読み方)があるのです。だから、「介護」とは相手の脇からその人を支えたり助けたりすることなのですね。
最後に、両方の熟語に共通する「護」という漢字をみてみましょう。「言」(ごんべん)がついていますので、ことばに関係がある文字です。右側の「
蒦」には「手で外から包むように持つ」という意味があります。ゆえに、「護」の文字は「ことばをかけながら外側から取り巻いてかばうこと」を伝えているのです。
「看護」と「介護」、両者は意味が若干異なりますが、相手を大切に扱うという意味を有する点では共通していますね。
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The pronunciation of 看護 (kango) or "to nurse" and 介護 (kaigo) or "to care" are similar, but what are the differences in meaning?
First, let's take a look at 看護. The 看... Show more
March 18, 2010
Advanced Japanese Lesson: 雨かんむり(Ame kanmuri)
「雨」という漢字は、空から雨が降ってくる様子を線で表現したもので、絵のような文字ですね。では、この「雨」に「下」という文字を書くとどのように読むのでしょうか。
答えは「しずく」。この読み方は日本独自のもので、中国では水のしたたりをこの漢字で表わしません。また、雨以外の水、たとえばシャワーや涙の「しずく」には「滴」(「水滴」の「滴」)」という文字を用います。一般的には、雨のしずくだけを「雫」で表します。
さて、「雲」という漢字は、どのように雨に関連しているのでしょうか。「雨」の下に書かれる「云」は「立ちのぼる湯気が天井のような場所につかえて、もやもやとこもった様子」を線で表現しています。つまり、「雲」は「もやもやと立ちこめた水蒸気」のことなのです。ちなみに、「魂(たましい)」という漢字にも「云」が見られますが、魂もこれというはっきりした形があるわけでなく、「なんとなくあるらしい」と信じられているもやもやとしたものですね。
ところで、「電」はどうでしょう。昔は「雨」の下に「申」という文字を書いていましたが、次第に変化して現在の字形になりました。「申」は稲妻が空から地上に長く伸びて(「伸」の漢字にも「申」が見られますね)光っている様子を表わしています。
さらに、「霧」という漢字を読めますか。これは「きり」と読みます。「雨」の下の「務」には「手探りして求める」という意味があり、霧の中では立ちこめる水蒸気で周囲が見えなくなるので、手探りして進まなければなりません。そんな状態を漢字で表わすと「霧」になります。
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March 17, 2010
Learn Japanese Pronunciation
This Japanese All About lesson will help you with your Japanese pronunciation skills. You'll learn about the fourteen Japanese consonants and five vowels you'll need to know and about how to handle words with multiple syllables-with no stress.
Sounds and Syllables
Compared with other languages, Japanese has a relatively small set of sounds, with only fourteen consonants (k, s, t, n, h, m, y, r, w, g, z, d, b, and p) and five vowels (a, e, i, o, and u). Japanese is made up of syllables, which are made up of a consonant and a vowel. The only exceptions are the vowels and the n sound, which stand alone.
Stress
In Japanese, each syllable is held the same length of time and given equal stress. Stressing only certain... Show more
March 11, 2010
Advanced Japanese Lesson: 水に関する漢字
人間の身体は約60%が水分である、と言われています。私たちは水がないと生きていけず、水が豊かな場所に文明が発達したことは言うまでもありませんね。
漢字にも、「水」に関係した文字がたくさんありますよ。部首では「さんずい」と呼ばれる「
氵」が、漢字の左側に見られるものは、一般的な漢和辞典に載っているだけで642もの多数にのぼります。その中で、日常生活にしばしば用いられる漢字を紹介しましょう。
「洗」の文字に見られる「先」は、「足+人」で、人間の足先を表わしています。爪先は、指と指の間に隙間があいて離れていますね。その隙間に水を通してきれいにするのが「洗う」という行為です。
「洗濯」のように「洗」に組み合わされる「濯」にも「さんずい」が見られますよ。右側は「羽+隹」。「隹」の部分は、他の漢字でもよく見かけませんか? 「隹」は「とり」と読み、「鳥」を表わしています。字形が似ていますものね。木の上に鳥がたくさんいると「集」という文字になり、「あつまる」と読みます。また、「焦」は「こがす、こげる」と読み、鳥を火であぶってちりちりと焦がす様子が漢字になっています。鳥がすいすいと飛んで前に進むから「進」という文字には「隹」がいますね。
話題を戻すと、「濯」の文字には、鳥が羽根を高く上げた様子が含まれ、水で洗ったものをさっと持ち上げ、また水につけて洗って持ち上げて…と洗濯の動作を表わす漢字の組み合わせになっているのです。
さて、「沈」はどうでしょう。「
冘」は「牛+川」で、牛を川の中に沈める儀式を表わし、「枕(まくら)」も頭も下に沈める寝具なので、「木+
冘」と書きます。
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