Lesson Transcript
これよく僕天ぷら屋さんに入った時に |
僕が勤めた天ぷら屋さんの本店の |
おじいさんみたいな名人って言われてるような人が |
よく言われてたんですけど |
天ぷら上がる前に自分が上がってるとか言って言われて |
でも本当に大いにそういうとこがあって |
もう頭真っ白になっちゃって |
昔はお好みっていうのもあって |
お客さんに聞いて言われたやつを覚えておいて |
こう上げていくっていうのも |
コースも何種類かあって |
それが混ざってる中10人のお客さんと |
相対してやったりとかすると |
もう全然覚えてなかったり |
ちゃんと上がってなくて |
本当に口から出されて |
お前これこんなのダメだろうって |
食べてみろって言って |
食べさせられたこともありますし |
土下座させられたこともありますし |
揚げ玉のこのすくってる釜網の持つとこも |
手がガスの火に炙られてるのに |
気づかずに持って |
本当にじゅって割って |
ここからひっついて取れなくなったこともありますし |
政治家みたいな人が来て |
いつも上げてる先輩の代わりに |
僕は上げてたのに |
先輩に交代しろって言われたんですけど |
一回上げだしたのに |
途中で帰りたくないって言って |
わがまま言って |
その政治家の人に上げた後に |
こっぴどく怒られたりとか |
若い時ですけどね |
いろんな技術的なことは失敗的なことだらけなので |
それはもう毎挙にひたまがないというか |
本当によくあんなので |
天ぷらあげてたなと思うことばっかりです |
今思えば |
でもそれは多分 |
また10年後ぐらいの |
先の僕が今の天ぷらを見たら |
へったくそだなと思うと思うので |
だからこそ頑張っていかないといけない |
ということだと思います |
そのままやり続けるってことが |
一番良くないことだと思います |
それが結果失敗したことであっても |
考えてやった失敗っていうのは |
必ず身になるので |
失敗を恐れずに |
いろいろやってほしいなと思います |
トライしてる時って |
やっぱり一回あんまりうまくいかなくなる時があって |
自分の中しか気づかれないことかもしれないんですけど |
でもそれを超えた時に |
一挙にまたボーンって |
次のステップに進めるっていうか |
だからチャレンジしていくと |
今日うまくいかないとか |
いつもよりもベストじゃなくなってる時って |
苦しいんですけど |
その先に楽しみが待ってるっていうか |
失敗ってまずいっていうことじゃなくて |
ベストはもっと美味しいけど |
美味しいの中なんだけど |
ちょっとこう80%ぐらいって言ったのか |
でしょうか |
やっぱり模索してるったり |
次の段階に行く時は |
やっぱりそういう風になったり |
それを超えて120%の |
その120%が今度は自分の100% |
当たり前のレベルになって |
価値基準のレベルが |
ゼロレベルのとこが上がっていくって言ったらいいんでしょうか |
そういう感じの感覚です |
例えばホタテを上げる時に |
衣がつけてダメだって |
このチャレンジはダメだって |
いつものように修正しようと思って |
また衣を作り直したり |
油を全部取っ替えて |
もう一回一からやり直したりとかする時も |
年に一回ぐらいはあります |
お客さんにそれは説明しますきちっと |
でもお客さんはなんでこれが失敗なんで |
美味しいじゃんって言ってくれるんですけど |
自分の中で許せないっていうのもあったりとか |
そういうのもあります |
失敗は成功のもとって |
日本ではよく言いますけど |
それが本当に上手くなる秘訣だと思いますし |
また何年後かしたら今やってることを |
こうやってお話ししてることは |
全然違うことになって |
お話ししてるかもしれないので |
それは嘘つきではないですよ |
現在として |
今のベストをお話ししています |
天ぷら職人として |
僕は何が天ぷらっていうものが |
素晴らしいかなと思うのは |
一人でカウンターでやるっていうことに |
すごく喜びを見いらせたっていうことと |
こういう日本人として |
専門職がいろいろ |
うなぎ屋さんとそば屋さんとかいろいろあって |
みんなかっこいいっていうか |
自分の中で職人として素敵だなと思うんですけど |
なんか天ぷらやって |
潔い仕事って僕いつもお客さんに言ってるんですけど |
美味しくないって言われたらもう何もすいませんとしか僕は言えないですって言っても |
試食は僕しないし |
した時のやつは試食した時に揚げたものなので |
お客さんに出したものっていうのは |
もう一語知恵なんですよ |
お客さんが来て揚げる直前に衣を作ります |
油の状態に火をつけます |
温度っていう要素がありますよね |
衣っていう要素があって |
加熱していくっていう料理なので |
その加熱の仕方とか火の入ってき方っていうのは |
いい衣の状態によるし |
いい衣があれば低い温度帯で衣を制御できるので |
毎日微妙に毎回微妙に違うんです |
だから試食をわざわざしないっていうのもあるし |
こういう風にいい衣で揚がっていったら |
こういう風な味になるっていうのを分かってるから |
自信持って説明で |
これは経験と長年やってきるっていうのと |
自分の技術に対する裏打ちがあるので |
だから自分はどんだけ美味しいと思って |
どうですかって出しても |
食べてもらった人が満足しなかったら |
それは自分に至らないところがあって |
まだまだ技術が足らなかったり |
美味しいと感じさせるための |
雰囲気作りが足らなかったり |
いろんな要素があると思うんですけど |
だから毎日緊張しますし |
どんだけ世の中の評価が高まってきても |
ドキドキしますし |
天ぷらを食べてもらってるっていうより |
天ぷらをこう |
なんていうんですか |
題材として |
自分の人生のこの生き様を食べてもらってる感覚です |
それは多分全ての |
カウンターのこういう立ち仕事って言うんですけど |
そういう職人がみんなそうやって思って |
やってると思いますし |
そうでないといけないと思います |
このスペシャリストとしての生き様を見せたいなーっていうのがやっぱりありますね |
そうですね |
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