Lesson Transcript

次は椎茸です
原木椎茸といって天然物に近いような作り方で作っています
椎茸はもう夏場は絶対ダメで香りが飛んでしまうので
だいたい10月ぐらいからこれぐらいの時期
もうギリギリぐらいです4月で
ここにつながってここからピュッて生えてるんですけど
ここは硬いので手で取る人もいるし
包丁で僕は硬いところだけ取り除きます
こういう感じですね
やっぱり一個一個厚みがあったり薄かったり
個体差がすごく栽培物と違うので多く出てきます
そして包丁を細かく包丁を入れていきます
これは水分をきれいに抜いていくために包丁を入れていきます
一方向だけでいいと思います
こっちに両方入れる人もいるんですけど
僕は一方向だけ片目に包丁が入れていきますね
こういう感じになります
香りを出すためです
両方揚げすぎるとバサバサになってしまうので
たまにこっち側を上げて
ほとんど油の中にこっちが入っている感じになります
たまにこっちを上げて
ずっとこっちの水分を抜いていくと
干したみたいな感じの状態が水分が抜けて
香りが濃縮した香りが出るんですよね
でも裏面からはあんまり上げてないので
噛んでいくとジューシーになるという
凝縮と水分残しのバランスという感じです
衣をつけてバーンと
そっと入れると裏面に衣が溜まって
上がるまでに時間がかかりすぎるので
下の方を叩きつけるかのように
油の中に入れた方が
それが余計なものが飛ぶので
上手に仕上がると思います
なぜ最後の方に持ってくるかというと
油を上手に使っていくと
油に旨味がどんどんコクが出てきて
それが油を育てるって僕は言っているんですけど
ただこの育てるという感覚が非常に難しいです
意識として持っておいてもらえたらいいなと思うんですけど
とにかく綺麗な油じゃなくて
油に旨味が出てきた状態
上手に使っていてコクがある状態と
コクのある椎茸というか
それをマッチングさせているというイメージです
油のその旨味のコクのある状態というのを
一番大事にしてほしい食材です
干すと水分が抜けるから香りが立つ凝縮するんですけど
それをこの上げていくわずかな時間の間で
それを作り出すということなんですね
そのイメージを持って仕事に向き合ってもらえると
だんだんと分かってくると思うんですけど
たまにひっくり返して
ちょっとひっくり返ったらまた戻してという感じで
繰り返していってもらって
ゆっくり水分抜いてもらうと
香りがグワーッと
もう揚げている自分が一番分かるぐらいに
香りが出てくるので
そうすると揚げ頃です
揚げる前にちょっと
少しだけ温度を上げてもらって油切れを良くしてもらうと
という感じですね
海老のすり身を裏に入れてあげるというのが結構定番で
今もやっているお店はあると思うんですけど
昔流行ったんですよそういうの
海老を僕はどんどん美味しくするために
海老をたくさんたくさん塗り出したんです
たくさん海老を塗ると
海老の方から火を入れると
海老が固くなっちゃうので
海老が固くなっちゃうので
椎茸側から海老を間接的に火を入れてあげた方がいいんじゃないかという
ダイレクトじゃないけど
海老に間接的に火が入りやすくするために
椎茸の方に包丁を入れ出したんですね
食材だけの味を引き出すという方向に
自分の仕事のスタイルが変わってきたので
自分でお店をやりだしてから
椎茸だけをあげるようになったんですね
海老に火を入れていく必要がなくなったので
このクロスにする必要がなくて
ただ線だけになったという変化で
こういう風になりました
やっぱり旨味が強い食材なので
使いどころが結構難しいと思います
組み合わせるコースのラインナップによって
アスパラとかフキノトとか
軽いものをサラッとしたものの食材の時に
組み合わせた方がいいと思います
お客さんの満足度と
これ以上最後に椎茸を出してしまったら
ちょっと行き過ぎるといったらおかしいですけど
美味しさを超えた苦しさになって
食べ満足度を超えちゃうなって
見た時はもう用意してても出さない時とかもあるので
切った切り口に水分がひゅっと出てるような感じが
美味しさに伝わると思って
あと食べやすさですよね
そのために切って出してるんですけど
お皿に置いた時に香りがすごくお客さんの方に
ふわーっとくるので
それをやっぱり補足として説明して出しています

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