Dialogue

Vocabulary

Learn New Words FAST with this Lesson’s Vocab Review List

Get this lesson’s key vocab, their translations and pronunciations. Sign up for your Free Lifetime Account Now and get 7 Days of Premium Access including this feature.

Or sign up using Facebook
Already a Member?

Lesson Transcript

いま、物流業界が悲鳴をあげている。
大手宅配業者ヤマト運輸の労働組合は、2017年の春季労使交渉において、宅配便荷受量の抑制を会社側に求めた。
つまり、「もう、運べない」という切実な状況に追い込まれているのだ。
こうした事態に追い込まれた要因はいくつか考えられるが、一番の原因はやはりインターネット通販の拡大であろう。
Amazonをはじめ、各種ECサイトの爆発的な増加により、「早く」「安く」の競争が激化した。
正午までに注文すれば、翌日着くのは当たり前、その日の夕方に品物が到着するなどというサービスを謳う店も珍しくはない。
スマホやタブレットの急速な普及は、比較検討が容易なネット通販に拍車をかけ、販売競争を激化させた。
さらに送料無料を求める消費者への迎合は、宅配業者の利益を圧迫し、従業員に低賃金と過重労働を課す事態へと陥っていったのである。
人手は限られているのに、荷物は激増、加えて再配達等のサービスの提供は、従業員を肉体的にも精神的にも追い込んでいった。
過酷な職場に見切りをつけて辞めていく従業員、その補充はもちろん容易ではない。
こうして臨界に達した宅配業界が、サービス内容や従業員の勤務について見直しをするに至ったのは、必然であろう。
宅配料の値上げや、従業員にフレキシブルな働き方を認めるなど、ヤマト運輸などは改革に乗り出している。
その一方で、利用する側も、宅配ボックスを設置するなどして、再配達にならないよう配慮するなど、良識ある利用が求められている。
過剰サービスの競争に陥った宅配業界と、それに慣れ切った消費者とが、ともに課題解決に向けて取り組む必要があるだろう。

Comments

Hide