Dialogue

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Lesson Transcript

雪舟
黒い墨と白い和紙という二色しかない世界なのに、なぜか心惹かれる芸術作品…それが水墨画です。
日本で、最も水墨画が盛んであったのは室町時代(1336年~1573年)。
あまたの水墨画家が輩出されましたが、特筆すべきは「雪舟」です。
「秋冬山水図」や「天橋立図」など、現存する作品のうち六点が国宝に指定されています。
その人気ぶりを表すように、「伝雪舟筆」と記された贋作も数多く出回ったとか。
さて、彼の作品の特色といえば、絶妙な墨色の濃淡。樹木や山肌など、ものの輪郭は濃く太い線でくっきりと描き、光が当たっていたり雪が積もっていたりする部分は墨のかすれや、ぼかしを巧みに使って薄い色合いで仕上げています。
また、優れた構図により、平面である紙に奥行きや広がりを生み出すことに成功している点も特徴的。例えば山や海を描く場合、景物が画面を横断するため、どうしても横線が多くなりがちです。しかし、彼は切り立った崖の稜線や舟の帆柱といった縦の線を描いて、垂直方向にも広がっていく風景を表現するのです。
1420年、現在の岡山県に生まれた彼は、幼少期に寺に預けられ、禅宗の修行をする傍ら、先輩僧侶から画法の基礎を教わります。48歳で「遣明船」に同乗して中国に渡り、水墨画を学びました。帰国後は、国内を旅しながら、独自の画風を確立したと伝えられています。
墨と紙と筆さえあれば描ける水墨画は、現在でも制作・鑑賞ともに愛好者の多い芸術作品です。

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